TOI TOI PICTURESインタビュー

私達が日々過ごしているエオルゼアを見渡すと、素晴らしい風景や音楽で溢れている。そして、そこに生きているキャラクター達の生き生きとした感情表現を組み合わせ、観る者の心を動かす物語を紡ぐ“TOI TOI PICTURES”をご存知だろうか。

TOI TOI PICTURESの作品は多くの光の戦士達の共感を呼び起こし、観る者の心を暖める。その作品作りの根底は一体何なのだろうか? TOI TOI PICTURESの作品作りの要であるZaneko監督を中心に、その制作に携わるメンバーにお話しを聞いてみる事にした。

映画作りのきっかけは、FCのPVコンテストだった。

──「TOI TOI PICTURES」は、元々は映画を作るために集まった団体ではないとお聞きました。

Zaneko:そうです、元々ただの仲良しグループですよ。勿論、映画がきっかけで沢山新しい仲間も増えましたが、そのスタンスは変わっていません。仲良しメンバーの中で、私が「ねぇ映画つくろ!! 絶対楽しいから!!! ハァハァ」って言ってお願いしてるだけです(笑)。
でも映画を作っていると、思い出が出来る他にも良いことがあります。レベル差があったり、普段なかなかログインできないメンバーとも、その時だけは一緒に遊べることです。

──映画を作り始めたきっかけはフリーカンパニーの紹介PVコンテストに応募する動画だったと言うことでしたね。


フリーカンパニー紹介PVコンテスト

2013年12月11日(水)~2014年1月14日(火)17:00に開催された公式主催の公募コンテスト。受賞者には、インゲームアイテムが贈られた。


 

Zaneko:そうですね。でも、その当時はTOI TOIではなく違うFCに在籍していました。その作品が入賞して、賞品の「アーリマンチョーカー」を頂きましたよ!

『[FFXIV- FCPV] OCTET (Garuda)』

──「映画を作ろう!」と言った時のメンバーの皆さんの反応はいかがでしたか?

Hiroro Hiro:私はFCに入ったばっかりであたふたしてたなぁ。

Zaneko:ひろさまとみっしゃんはFCに入って3日目くらいだった(笑)。

Hiroro Hiro:うん(笑)。

──いきなり動画撮影に駆り出されたんですね(笑)。

Zaneko:その時はみんな、どんなものが完成するかイメージ出来ていなかったと思います。でも、みんなで作品を作れて楽しかったです。あれで初めて作品を一緒に作る楽しさを感じたかもしれません。

 

グループポーズはまだ無かった! 涙ぐましい努力と幻想薬中毒。

──コンテストはパッチ2.0:新生エオルゼアの頃だったと記憶していますが、“動画を撮って作品にする”というのは珍しかったですね。当時はまだグループポーズも無かったと思うのですが、相当なご苦労があったのではないですか?

Zaneko:2人並んでエモートのタイミングを揃えるカットがあって、それはもうひたすら数こなしましたね。ただの努力で解決しました(笑)。

──衣装や髪型なども、記録係がいないと難しそうですね。

Zaneko:カメラワークの関係上、私が幻想薬を使って他の役者の代役をしていると、衣装や髪型を間違える事がよくあるんです……。撮影のためだから……撮影のため……と言って何回も幻想薬を使って、気付いたら幻想薬中毒になっていました……。今も3個持ってます。

Hiroro Hiro:幻想薬の消費量はほんとに凄いんです。

Clare:相当みんなグビグビしてるんじゃないかな(笑)。

──監督のZanekoさんご自身も幻想薬を使って演技されていらっしゃるんですね。

Zaneko:基本的に誰かの姿になっていますね! FFXIVはカメラワークがどうしても限られているので、自分の視点やカメラじゃないと撮れないカットが沢山あります。なので基本的に誰かの姿になってます! そのお陰で、大好きないおちゃんのキャラクターの細かいパーツデータを入手しました。

Clare:(笑)。

Hiroro Hiro:ヒェ……。

(IORIZE:モデルはZaneko監督が愛してやまない“いおちゃん”。数々のTOI TOI作品に出演しています!)

 

撮影は念入りな下準備から始まる。

──作品の構想はどんな時に思いつく事が多いですか?

Zaneko:これはもう普段の生活の中ですね。夢の中もあるかも……。割といつも妄想してるので、その時思いついたお話のパーツをメモして行きます。それが段々繋がって来るとお話の全体像が見えてきて、あとはそれに肉付けをしています。

まず文字でストーリーボードの様なものを描いていって、上手く構成が出来上がったら絵コンテに全部落としています。その時には結構カットが頭に出来ているので、絵コンテが出来たら字コンテに起こして、それをみんなに共有してます。

──大人数での撮影ですが、どのように企画・進行しているのでしょう? スケジュール管理や細かい演技の指示はどうされていますか?

Zaneko:出演をお願いしているメンバーには「調整さん」や「Googleスプレッドシート」を共有して、撮影スケジュールを調整しています。基本的に撮影スケジュールは最初に全部組んでいるので、提出して貰ったスケジュールに合わせて、“その日に何を撮るか”等を詰めて行きます。1日にどれだけカットを撮れるか、もう感覚で解って来ています。初めて動画を撮り始めた頃から考えれば、結構成長していますね。

Hiroro Hiro:基本的にざねちゃんが前もって日にちとか伝えてくれるので、演技する側はめっちゃ楽!

──撮影スケジュールありきで進むのは本格的ですね。現実の映画撮影と何ら変わらないですね。

Zaneko:『LALA BATTLE』とかはそれで結構うまくいって、ほぼスケジュール通りに終わりました。

『LALA BATTLE』

Zaneko:『LALA BATTLE』の資料お見せしますよ!

──凄い……! とても解りやすい指示書ですね。役者さんも演じやすいと思います。

Clare:この時間、このシーン、このエモート とか、スケジュールに細かく記載されているので凄いんですよ!

Hiroro Hiro:そうそう。エモートの指定まで決まってるので予習しやすい。

S’olih:初めての撮影参加が『LALA BATTLE』だったけど、進行が完璧すぎて「TOI TOIやべえ」って思った記憶。

Io:とるのーどんどんはやくなってるー。

Zaneko:資料を展開した後に必ずリハーサルを行っています。例えば朝のシーンから撮影だと、その前の日の夜からリハーサルをして朝から撮影。事前のリハーサルで流れを掴んでおくと、とても演じやすいと思います。

Clare:立ち位置調整等はそのリハーサルで行うんです。

Krow:リハーサル大事!

──これだけ細かく指示が決まってるからこそ、初めてでも参加しやすいんですね。撮影中のメンバー間の連携はテキストチャットなんですか?

Zaneko:チャットだけですね。

──あれだけ細かな動きが多い作品を作るとなると、ボイスチャットで連携してるのかとばかり思っていました。でもこれだけ仕様書が細かいと、演じている側も助かりますね。

作品によってまちまちだと思うんですけど、1本の作品が仕上がるまでにどれくらいの日数がかかるんですか?

Zaneko:『LALA BATTLE』は撮影に1週間、編集に1週間でした。1番新しい『STARLIGHT PARTY』はどうしてもクリスマスに間に合わせたくて、撮影に3日、編集に3日だったと思います。でも『STARLIGHT PARTY』は室内撮影が多目だったので、撮影は凄く楽でした!

『STARLIGHT PARTY』

──やはり過去の制作で培ったスキルが確実に活きていますね。

Zaneko:ロケがあると天気と時間の絡みがあるので、なかなか上手く行かない時もあります。夕方はもう4カット撮れるかどうかですね。ただ『Hello EORZEA!』は1人のシーンが多めだったのと、グループポーズに時間を固定する機能も実装された後だったので、気持ち的に楽でした。

『Hello EORZEA! 君はいまどうしてる?:)』

Zaneko:私、撮影前にFCとLSを抜けるんです。あと、みんなとフレンドも解除! そうするとグループポーズにみんなのエモートが適応されないので、私の画面で天気を固定したまま、みんなは演技できるのを利用しています。

撮影中も「楽しい!」と思って貰いたい。

──撮影に携わって来た中で、思い出深いエピソードなどを教えて下さい。

Zaneko:全部思い出深い……。でも強いて言うなら、エキストラとして参加して下さる方が集まった時ですね。ありがたいことに素敵なコメントを沢山頂きます。ですが実際のところエキストラの方の役割って、ひたすらエモートを繰り返したりするだけの事が多くて、作業的にはそんなに面白くないと思うんです。それでも皆さん沢山来てくれて、楽しそうに帰っていってくれるのが本当にありがたいです。私達は自分達の好きなことをやっているだけなので、本当に感謝してます……!

──楽しい撮影現場でなければエキストラさんも楽しいと思えないでしょうから、きっと、TOI TOIの楽しい! が伝わっているのでしょうね。楽しい気持ちが映像にも現れていると思います。

Zaneko:ありがとうございます! でもそれは普段の撮影でも凄く意識しています。基本的に撮影中も「楽しい」と思って貰いたいし、全部終わった後にも「やってよかった」って思って貰いたい。
皆んなにも無理をお願いすることは沢山あるので、準備は本当に念入りにしたいし、しなきゃいけないと思っています。

 

『ETHER SKY』は苦労と挑戦の賜物だった。

──作品として思い入れのあるものはありますか?

Zaneko:作品として思い出深いのは『ETHER SKY』かな! 初めてちゃんと映画と銘打って作ったものだったし、びっくりするくらい沢山に人に見て貰えました。今のメンバーの中にもそれがきっかけで来てくれた人が多いです!

『ETHER SKY』

──『ETHER SKY』もグループポーズは使っていらっしゃらないんですよね。公開当時、この人たちは一体どんな技術で撮影してるんだ!? とショッキングだった記憶があります。

Zaneko:そうですね、『MY LITTLE FINAL FANTASY』 まではグループポーズはありませんでした。グループポーズが実装された今も別の苦労は沢山ありますが、それに付き合ってくれて本当に感謝しています。グリフィンのマウントに2人で乗っているように見せるシーンの撮影は本当にきつかったです(笑)。

Hiroro Hiro:試行錯誤だったね(笑)。

──あのグリフィン2人乗りの演出ってどうされてたんですか? 確かグリフィンって元々2人乗り用のマウントではないですよね。

Zaneko:あれももう完全に努力です(笑)!!!! 塔の上みたいな所に乗って高さを合わせて、ぴくぴく動くとグリフィンの羽が動くタイミングが変わるんですよ。なので、ぴくぴく動いてグリフィンが羽ばたくタイミングを合わせて、30分くらいピクピクしていたと思います。

──羽ばたきのタイミングが変わる方法を発見してるのが凄いです。

Zaneko:しかも1回撮ったら衣装を間違えてるのに気付いて……。結局もう1回ピクピクしました。

Hiroro Hiro:『ETHER SKY』は試行錯誤して、めっちゃ思い出に残ってる!
グループポーズも無いし、みんな演技するの初だし、結構時間は掛かったけど作品が出来たときの感動はすごかった!

Zaneko:ねー!! 「映画だ! 映画じゃん!!」ってなったもんね!

──協力して1つの作品を仕上げる時って、本当に達成感がありますよね。

Hiroro Hiro:達成感はやっぱりすごいですね!

Krow:『動画』と『映画』の違いを見せつけられた! って感じ。

 

「といといしよう!」それは、不思議なおまじない。

──Zanekoさんの作品作りにはTOI TOIへの愛が根底にあると仰っていましたが、メンバーの皆さんからもZanekoさんへの愛情が伝わってきます。Zanekoさんにとって、TOI TOIって何ですか?

Zaneko:メンバーみんな「この世界に生きてるなー」ってすごく思う存在です。この世界だからこそ楽しめる関係性だったり世界を楽しんで行きたいなと思います。

Zaneko:みんな「といといしようね」ってよく言うんです。

「といといしよー! 楽しくといといしよー!」って!
あらためて聞かれると答えにくいけど、みんな何となく解ってると思います。
自由に気ままに、でもどこかで繋がってるような。

家族って言うとちょっと違うんですけど、どこかで繋がっている輪っかみたいな……。

言葉にできないや(笑)。でも、みんな多分解ってる。

そういう、目には見えない不思議なおまじないでう。

──肝心なところで噛みましたね。

Zaneko:おまじないです!!!!!
みんなを包んでる、優しいおまじない。

S’olih:でう。

Licco:でう。

Futon:でう。

Tai:でう。

Tabasa:でう。

Rocca:でうでう!

Clare:(笑)。

Fas:でう!

Hiro Itsuka:といといといー。

 

最後に、拡張パッケージ「漆黒のヴィランズ」が間もなくリリースのFFXIVに向けて一言!

Zaneko:みんなに出会わせてくれてありがとうございます!! それにつきます!!! みんな愛してる。割と怖いくらいに……。逃がさないぞ。

S’olih:わい。

Hiroro Hiro:モジモジ。

──TOI TOIの皆さん今日は本当にありがとうございました!

番外編:メンバーからZanekoに物申す!

Hiro:いおちゃんとエタバンします。

Krow:映画作るのは楽しいけど、編集等で無理して身体壊さないようにね!(お願い)

Licco:いおちゃんにセクハラやめてください!

Rocca:次回作、ざねちゃんもざねちゃん役で出てね! ざねちゃんいつも誰かに幻想してること多いからね、ざねちゃんも映画もっと出て!

Fas:またわくわくどきどきをください!

S’olih:次の撮影まだですか?

Lupo:落ち着いたから出番ください!

ZanekoさんがTOI TOIメンバーを愛しているように、メンバーもまたZanekoさんを愛しているのがよく解る、とてもとても暖かいインタビューなのでした。